この本を読み終わってまず最初の感想は、「非常に面白かった」です。

臓器移植の手術というカテゴリーで大学病院を舞台にしています。

ストーリーがよくできているのと、登場するキャラクターが素晴らしいです。

特に物語の後半から登場する厚生労働省から派遣された「白鳥圭輔」は本当にすごいです。
このようなキャラを生み出した海堂さんは天才かと思うほどです。

この作品がデビュー作という事で、さらに驚かされました。

主人公である田口公平、またその取り巻きの人たちもそれぞれのキャラが明確にできていて、楽しく読ませていただきました。

読んでみてわかったのですが、白鳥の部下である「氷姫」こと姫宮は名前だけの登場にとどまっています。
それだけに、「螺鈿迷宮」で、姫宮女史ご本人が登場したときに読者は「ワッ」となったに違いありません。

僕は読む順序が逆になってしまったので、少し残念な気持ちでした。

それにしても、犯人捜しの段階で、人の深層心理などが描かれ、とても奥の深い人間観察が随所にちりばめられていました。そういったことでもひきつけられていきます。

また、白鳥のちょっと意味不明な理論や独善的な解説、田口とのやり取りには笑わせられました。
「パッシブ・フェーズ」「アクティブ・フェーズ」・・・なんじゃそりゃ??てな感じです。
ちなみに前者が「心理読影」後者が「説得」だそうですが、なんだかケムに巻かれたような感じです。

わけのわからないことを言っているようで、実はきちんと筋が通っていたり、妙に感心させられたりもします。
一見すると失敗のようで、実はうまくいっている(本当のところは白鳥しかわかりません)という場面もありました。
これは、同じようなことが「螺鈿迷宮」の中でもありました。
見事にキャラがぶれていないですね。

白鳥の頭の中を見てみたい「エイヤ」の中にキラリ計算

もしかすると「海堂尊」中毒にかかったかもしれません。

これを読むと皆さんも中毒になる恐れがあります、ご注意を。(笑)