「螺鈿迷宮」海堂尊著を読みました。タイトルは「らでんめいきゅう」と読みます。

文句なく面白い作品でした。


まずこの「螺鈿 」という語句ですが、この本で初めて知りました。
言葉の意味を調べると以下のように出てきます。

 螺鈿 らでん
)は、主に漆器や帯などの伝統工芸に用いられる装飾技法のひとつ。 貝殻の内側、虹色光沢を持った真珠層の部分を切り出した板状の素材を、漆地や木地の彫刻された表面にはめ込む手法、およびこの手法を用いて製作された工芸品のこと。 螺は貝、鈿はちりばめることを意味する。 

という事で、本編には入ります。
 
主人公は留年を繰り返していてうだつの上がらない医学生 天馬大吉くんです。
名前から想像すると大変めでたいイメージですが、現実はその逆で不運ばかりに見舞われる、アンラッキー ・トルネードと言われています。世界の不幸を一手に引き受けていると言っても過言ではありません。

その周りはとにかく個性派ぞろいで固められています。
天馬の幼馴染のハコこと別宮(べっく)葉子 、火食い鳥のコードネームを持つ白鳥圭輔、氷姫というニックネームの姫宮、姫宮はミスドミノ倒しとも呼ばれ一人でバタバタやっています。大吉からはターミネーターと恐れられています。

 

今回は終末期医療というデリケートな問題をテーマに書かれています。
毎回、医学会の問題点にメスを入れているところが非常に興味深いです。

螺鈿迷宮はストーリーが非常に奥深く作られているところも魅力の一つです。

物語の終盤で桜宮
巌雄先生から意外な真実があかされ衝撃を受けます。


巌雄先生、双生児姉妹の小百合とすみれ、三色三国志の三婆など異色のキャラクターたちがまさに螺鈿のごとく散りばめられこの作品を盛り立てています。

「チーム・バチスタの栄光」や「ナイチンゲールの沈黙」などとも関連しているようですので、また次が読みたくなってきます。