5月11日までに日本で新型コロナウィルスが原因でお亡くなりになられた方が650人を超えています。
志村けんさんや岡江久美子さんらの報道にもありましたように、遺族は故人とお別れの対面をすることができません。皆さん、お顔を見ることなくお別れするしかありませんでした。
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しかし、ある技術を使うことで対面することが可能になったということです。
その技術とは「エンバーミング」です。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが葬儀業界ではかなり以前からある技術です。「エンバーミング」とはご遺体を消毒や保存処理、修復を行うことで長期保存を可能する技法のことです。人の肉体は死後、腐敗が進みます。そのような腐敗を遅延させ、損傷部位を修復することで葬送まで外観や衛生を保つのがエンバーミングの役割だとされています。
1960年代アメリカで急速に広まったといわれており、アメリカやカナダでは一般的な遺体の処理方法とされています。キリスト教では19世紀ごろまで火葬を禁止してきた歴史があり、それが関係しているのかもしれません。しかし、20世紀に入り「火葬は教義に反しない」と判断されるようになり、近年では火葬が拡大しているようです。
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このサービスを提供しているのは東京都の燈台舎さんです。
エンバーミングの技術を応用することで、火葬前に遺族が故人との対面が可能になったということです。
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具体的には防護服を着用したスタッフが薬品の濃度を濃くして施術し、全国で対応可能だということです。
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このウィルスの特長として、容体が急変し少し前まで元気だったのに突如お別れしなくてはならなくなるケースがあると聞きます。遺族はあまりのスピードに呆然とするしかなく、挙句に最後のお別れもままならないというつらい宣告を受け入れるしかないという状況だと聞きます。命が戻ることはありませんが、最後に対面できるというのは、遺族にとってはせめてもの救いになるのではないかと思います。
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