東京都の新たな感染者数が6日連続で50人を下回り、かなり収まってきた感があります。
愛知県でも5月7日から3日間0人の後、10日が3人、11日が1人とかなり収束してきたように感じます。

政府も、特定警戒都道府県に指定されている13の地域以外の県については、状況を鑑みながら5月14日時点で緊急事態を解除する方向で検討すると少しずつ経済活動も含めて平常時に戻そうとしています。
しかし、一足先に自粛を緩和していた韓国では集団クラスターが発生し一気に80名以上の感染者が発生しました。中国でも上海ディズニーランドの営業が3か月半ぶりに開業され多くの人が楽しむ映像がニュースになっていますが、何となく恐怖がとなり合わせのような気がします。

このウィルスは人が気を許したすきをしっかりついてくる厄介な存在です。私たちは、国民皆で我慢してここまで積み上げてきたものを崩すことのないように注意を継続していくことです。
そのためには、自粛警察とか言って日本人同士でいがみ合っている場合ではないと思います。とにかく協力していくこと、私たちにできることは医療の現場で必死に我々を守ってくださっている医師や看護師の皆さんの負担を少しでも軽減することです。そのためにどういう行動をすればいいのか、言わずもがなですね。

これは国内だけの問題ではなく、国際社会においても同様のことがいえると思います。中国とアメリカが互いに批判合戦を広げていますが、そんなことに注力をしている時でないことは誰の目からも明らかです。どうやらトランプ大統領が自身の失政を中国に責任転嫁しているとの見方が強いですが、アメリカ国民は、国民のことよりも個人の保身を考えるリーダーをこの先も選ぶのでしょうか。
来週開かれる世界保健機構(WHO)の総会について、ニュージーランドが台湾のオブザーバー参加を支持したことに中国が非難したと報道にありました。台湾は中国の反対でWHOに加盟できていないのですが、オブザーバー参加を認めるよう強く働きかけをしているそうです。
台湾とニュージーランドは世界的にコロナ対策において、もっとも成功した優等生であると認められています。こんな非常事態に政治を持ち込むなと言いたいですね。この総会では、台湾がどのように感染を防いだのかという実績を世界の国に広めるチャンスでもあるわけです。これから感染爆発が起こるであろうとされる途上国などからも大きな期待が寄せられていたのではないかと思います。
ここはニュージーランドだけでなく多くの国が声を大にして参加を認めるように働きかけるべきではないかと思います。

日本では、専門家の方の見方によれば、夏に向けて収束の方向に向かうが、秋から冬にかけてまた感染が広がる可能性が大きいということです。そのために少し落ち着いてきた今から、その時のために準備をしていく必要があるといいます。
まず急務なのは、検査の拡充ですね、これは今誰もが望んでいることです。検査方法も広がり、愛知県でも15日からドライブスルー方式の検査を行うこととなりました。そして検査によって、陽性者と陰性者を分離し、医療現場の負担を軽減することです。
市中に陽性者が減れば、限定的ではあるものの少しずつ経済も動かすことができるようになるのではないかと思います。

ニューヨークのクオモ市長はこう言っています。「100年前のスペイン風邪の時は収まるのに2年かかった、しかし今回はまだ4か月ほどだ」

ウィルスとの本当の闘いは、実はこれからなのかもしれません。決して侮ることなく、安心しないようにしましょう。少しでも隙を見せたら、すぐに襲ってきます。