台風15号の被害から11日目になりましたが、いまだに3万戸以上のご家庭に電気が通じていません。
被災にあわれた方々には、本当にお見舞い申し上げます。
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このような長期間の停電というのは、ここ最近では聞いたことがありません。
そのくらい日本のインフラはしっかり整っていて世界の中でもトップクラスだと思っていました。ところが、一つの台風でこれだけの被害が出るとは思いもよらぬものです。
東電はもとより自衛隊やボランティア、自治体の皆さんなど懸命の復旧作業が行われていることだと思い、頭が下がる思いです。
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そんな中、大変悲しいニュースも聞こえてきます。
屋根を修理するという名目で高額な請求をする業者が横行しているそうです。
また、電気が来ていない信号機のために使っている発電機が盗まれるというニュースも出ています。
避難所に避難している留守宅に忍び込む空き巣の被害もこのような時に必ず発生しています。
復旧作業などで警察が手薄なところを狙う非常にあくどいやり口です。そんな、傷口に塩を塗るような行為は絶対に許されるものではありません。こういった災害が起こるとそれにつけこむ本当に極悪非道な人たちがいることが大変残念で仕方ありません。

災害時に、脚光を浴びるのが人と人との協力する姿です。自然にコミュニティが生まれ、助け合いながら生き抜く姿は美しくたくましいです。
そんな時、いろんな知恵も生まれます。簡単に明かりをとる方法や、食器を洗わずに使いまわす方法、簡易トイレの設置などがあります。

中でも今の時代を象徴しているなあと感心したのが、電気自動車の活用です。電気自動車のバッテリーから電気を引き、お店のレジを使えるようにし、停電状態の中でもものを販売できたという事例です。20190905-00010000-hokkaibun-005-2-view
これはセコマ方式と呼ばれているそうです。2018年に北海道で起こった地震による大規模停電の際に、多くの店舗が営業できなくなりました。
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その時、セイコーマートだけは、営業することができたと言います。電気自動車を活用すると言っても、そのための変圧器や電気コードが必要です。セイコーマートでは万が一の時に備え「非常用電源セット」を各店に配備していたそうです。
災害時には、水や食糧がまず問題になります。そういったものを扱うお店はセコマ方式を見習っていただけると、助かります。

自然災害をなくすことはできません。しかし、災害になった時を想定し、準備することはできます。
「防災」ではなく「減災」を考えようというのが最近の考え方です。
自宅からの避難場所くらいは、頭に入れておく必要はあります。
また停電になった時のことも想定しておくと万が一の時に役に立つでしょう。

ここ数年、毎年日本のどこかで大きな災害が起きています。明日は我が身だと思っておいた方がよさそうですね。