先日9月30日に樹木希林さんの本葬が営まれました。
a0763_456_4c55fae420f979318b5aeaffafed8e64

ここで長女の方から、父と母のミステリーな関係について話がありました。
実の娘でも長い間理解できなかったこの夫婦関係が、死後見つかった40年前の父から母に宛てた1通の手紙を読んでようやく腑に落ちたとお話しされていました。

一般的にはなかなか考えられない夫婦の在り方を何十年と継続してきました。おそらく「内田裕也」と「樹木希林」という二人でなければこの関係性を保つことはできなかったと思います。

樹木希林さんは自らガン患者であることを世間に明かして仕事を続けていました。そんな彼女の終活ぶりが今、世間で話題になっています。

また、樹木希林さんという人は過去に多くの名言を残されています。彼女独特の言葉からは、いろいろな見方考え方があるということを教えられます。

そんな言葉の中から、僕が気になった言葉を一部ご紹介します。

☆私は「なんで夫と別れないの」とよく聞かれますが、私にとってはありがたい存在です。ありがたいというのは漢字で書くと「有難い」、難が有る、と書きます。人がなぜ生まれたかと言えば、いろんな難を受けながら成熟していくためなんじゃないでしょうか☆

☆自分が生きてきたことが、人様のご迷惑にならないようにと思ってるの。生きていることによって、出すゴミがないようにね(笑)。『役目を存分に果たした』と思えるように、「人生を始末」する気持ちで毎日を過ごしてるのよ。新しいものはめったに欲しいと思わないし、家のテレビはいまだにブラウン管なんだから☆

☆今日、用事があること(きょうよう)を『今日用』と言っているんだけど、神さまがお与えくださった『今日用』に向き合うことが毎日の幸せなのよね。『今日用』をこなす事が、人生を使い切ったという安堵につながるんじゃない☆

☆がんはありがたい病気。周囲の相手が自分と真剣に向き合ってくれますから。ひょっとしたら、この人は来年はいないかもしれないと思ったら、その人との時間は大事でしょう? そういう意味で、がんは面白いのよ☆

☆がんをやっつけようとすると、へばるとわたしは思ってるから、『薬出しますか?』って言われても、いらないって言う。薬飲んで寝ついてたら、もっともっと、がんが増えると思うのよね。闘うっていう感覚がないんだね。生活の質を下げないで、自然にいるような道を見つけようという生き方なの☆

☆この年になると、がんだけじゃなくていろんな病気にかかりますし、不自由になります。~中略~ でもね、それでいいの。こうやって人間は自分の不自由さに仕えて成熟していくんです。若くても不自由なことはたくさんあると思います。それは自分のことだけではなく、他人だったり、ときにはわが子だったりもします。でも、その不自由さを何とかしようとするんじゃなくて、不自由なまま、おもしろがっていく。それが大事なんじゃないかと思うんです☆

☆どれだけ人間が生まれて、合わない環境であっても、そこで出会うものがすべて必然なんだと思って、受け取り方を変えていく。そうすると成熟していくような気がするのよね。それで死に向かっていくのだろうと思う。でも人間ってだらしないから、あんまりいい奥さん、あんまりいい旦那さん、いい子供で楽だと、成熟する暇がないっていうか☆

☆あのね、年をとるっていうのは本当におもしろいもの。年をとるっていうのは絶対におもしろい現象がいっぱいあるのよ。だから、若い時には当たり前にできていたものが、できなくなること、ひとつずつをおもしろがってほしいのよ☆

☆(自身の全身ガンに関して告白したことについての言葉)ガンになって死ぬのが一番幸せだと思います。畳の上で死ねるし、用意ができます。片付けしてその準備ができるのは最高だと思っています。内田に言われました。『全身ガンで明日にでも死ぬのかと思っていたら、やたら元気でいろいろなところに顔を出すので、あれはガンガン詐欺(笑)だと思われているよ』って☆

いかがでしょうか、ガンに侵されながらも「死」を恐れることなく、人生を楽しむ姿勢が素晴らしいです。生かされている時間を大切さにし、マイナスに考えるのではなくプラスの考え方にしているところは度量の大きさを感じます。

それでは最後にもう一つご紹介して終わります。
☆もし生まれ変わったら、内田とはもう逢いたくない。もし次逢ったら、また好きになってしまってまた大変な人生を送ってしまうから☆
本心なのか裏返しなのか、本音のところはご本人しかわかりませんが、どうなんでしょう。
素敵な人です。言葉って本当に面白いです、一言で気がスーッと楽になることもありますよね。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

※「まるちょん名言集」から抜粋させていただきました。