JRが運行している名古屋の「あおなみ線」をセントレアまで延伸を名古屋市が検討しているというニュースが流れた。

現在「あおなみ線」は名古屋駅から金城ふ頭までの間をおよそ25分ほどで結んでいる。
大体15分間隔で運行している。

中部空港の第2滑走路建設計画への期待が高まっており、実現すればリニア中央新幹線とともに外国人観光客の大幅増が見込まれているという。
そうなると現在空港への鉄道アクセスは名鉄のみで、今後の需要増に対応できなくなる可能性があると懸念の声があるようだ。

この話が出てくるベースはおおむねそういう事のようである。
しかし、いささか疑問に思うことがある。
まず一つ目は、名鉄はセントレア向けに特別急行列車「ミュースカイ」を走らせている。名古屋駅からセントレア駅までわずか28分で運んでくれる大変便利な列車がある。あおなみ線だといったい何分かかるのだろう。現在あおなみ線はいわゆる普通電車しか走っていない。始発駅から終着駅まで25分の距離だから必要ないのであろう。しかしこれが延伸となると一気に倍以上の距離になる。快速や特急電車を設ければいいと思われるかもしれないが、追い抜きが可能なように線路を敷設することができるのか。簡単な話ではないように思われる。

二つ目に、名鉄は「金山」という大きなターミナル駅を通過する。この駅はJR、名古屋市地下鉄との乗換駅で毎日多くの利用客でごった返している。また、豊橋など三河地方からは神宮前駅で乗り換えることでとてもアクセスがよい。しかし、あおなみ線はそういう乗り換えの駅が一つもない。ようは始発の名古屋駅しか乗り換えする駅がない、名古屋駅であれば名鉄もあるのであえてあおなみ線を利用しようと考えるのだろうか。
a04_pic_40

そして三つ目に、名鉄は岐阜、新鵜沼、新可児といった駅から直通でセントレアまで来ることができ、岐阜や一宮といった尾張地区からのアクセスが抜群にいいのだ。その方々はわざわざ名古屋駅で乗り換えるということはあり得ない。ついでに言うと、この図のようなルートであれば東海市辺りから名鉄と並走している。となるとここから南の方はどちらかに分散することになりどちらにもデメリットになってしまうのではないか。
7146d5b29b51ab77a8a7e90b84941202_640px

以上のことから、あおなみ線を利用される要素が見当たらないのである。以前のように国営の国鉄なら不採算を覚悟でやるかもしれないが、今は民営の会社で当然採算性の問題が出てくるだろう。

そう考えると、この計画はとても実現性に乏しいのではないかと思う。