ロシア大会もフランスの優勝で幕を閉じた。
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4年に一度の大会なので、僕なりの総括をしてみたい。

選手とサポーターの歓喜に溢れる表情は少しうらやましくもある。

もちろん日本だってという気持ちはみんな持っていると思うが、そう一足飛びに行けるステージではないことはわかっていると思う。

この大会はランキング下位のチームの下克上が目立った、優勝候補の筆頭だったドイツがグループリーグで敗退し、ランキング70位と最下位のロシアがベスト8まで勝ち上がるという誰も予想もしないことが起こった。決勝トーナメントに入ってもアルゼンチンやポルトガルなどが次々に姿を消していった。ロシアは準々決勝のクロアチア戦でもPK戦で惜しくも破れるという大健闘だった。 
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そんな中、グループリーグを突破した日本はベルギーと戦い2-3で敗れはしたものの、その善戦ぶりに世界から賞賛の声が上がった。特にフェアプレーが目立っていたことはとても誇らしい。グループリーグを勝ち上がったのもセネガルと勝ち点などで並びわずかなFPポイントの差がものを言ったのだ。
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ポーランド戦の最後ボール回しに徹したプレイが批判を浴びたが、勝ちにこだわる姿勢は当たり前のこと、何も問題ないと思う。

日本選手では、大迫選手、乾選手、柴崎選手、原口選手、本田選手、香川選手らが目立っていた。
個人的には長谷部選手が最も素晴らしかったように思う。常に冷静でチームを鼓舞し適切に相手の攻撃を防いでいたように思う。
もっともっと点が取れたような気もするが、それが世界レベルとの差なんだろう。

試合後西野監督は「何が足りないのか」という自分自身の問いに「すべてだと思う。わずかではあるが、この壁というのはまだ厚いのかもしれない」と語った。

ベルギー戦に戻るが、後半のアディショナルタイム、本田のCKをキーパーが直接キャッチする。そしてすぐさま味方に転がしてカウンター攻撃に移る。この時何か嫌な感じがした。ベルギーの選手は5人ほどトップスピードですぐに日本のゴールに向かっていた。そして痛恨の3点目のゴールを決められる。キーパーがボールをリリースしてからわずか10秒ほどの出来事だった。日本チームはもう延長戦に入ると考えていたのだろうか。だがベルギーチームはそうでなかった。この差がベスト8に行けるかどうかの差だったのだろうか。キーパーがボールを持った時、誰かがキーパーの前に行き少しでもパスを遅らせていたら…と思うと…。
日本選手は全て出し切っていたのだろう、もうあまり余力は残っていなかった。しかしベルギーの選手はまだ最後の力を残していたのだ。 〜「わずかではあるが、その壁は厚い」という言葉が物語っている。
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4年後を語るのはまだ早いかもしれないが、どの国もこの大会が終わった直後から次の大会に向けて始動するはずである。監督やコーチ陣などしっかりと4年後を見据えた人選で行ってもらいたい。今回のように直前での交代劇を繰り返してはならないと思う。
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大迫選手、柴崎選手、原口選手らはまだ20代で4年後も十分に代表選手となりうる年齢だ。2020年には東京オリンピックも開催され、その代表選手らも次のW杯のメンバーとして何名かは選出されることになるだろう。
今回の大会でいろんなことを学んだのではないかと思う。ぜひ4年後までには「何が足りないのか」の答えを見つけていただきたい。

そして最後にもう一つ付け加えておきたいことがある。
日本チームがベルギーとの戦いを終えたロッカールームが話題になった。
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どのロッカーも綺麗に整えられている、サポーターが試合後にゴミを拾って帰ることが世界中から賞賛を浴びているが、選手たちもそれに負けじとこの行動である。なんと美しく誇らしい光景だろう。同じ日本人としても本当に頭が下がる行動だ。

そしてこんなメッセージが残されていたという。
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その行為に各方面から賞賛の声が寄せられたという。
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最後に「ありがとう」の言葉を残すなんて、本当に洒落た男たちだ。サムライジャパンの選手そして関係者の皆さんには感動させてくれてこちらこそ「ありがとう」と言いたい。