先日あるお葬儀に参列いたしました。
今まで経験したことがないほど感動するお葬儀でしたのでご紹介します。

時間を少しだけさかのぼります。
それは、その葬儀の4日前にかかってきた1本の電話から始まります。

取引先のH次長からでした、「相談ですが、実は〇〇部長の奥様が亡くなられ、昨年9月の披露宴ビデオのダイジェストを葬儀で放映したいと思うのですが、編集お願いできますか?」
・・・??
瞬時には、話がよく呑み込めませんでした。ひとまず担当者から連絡させますということで電話を切りました。

その後、詳しく聞いてみると、K部長と奥様は、同じ会社の社員とパートさんという間柄だったそうです。
奥様からガンの告知を受け、K部長は「結婚」する決断をされます。
昨年の3月に入籍され、9月には披露宴も行われました。

やがて病気が進行し、幸せな結婚生活も長くは続きませんでした。
早すぎます、まるで映画のストーリーのようなお話です。

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そして葬儀が始まりました。

仏教儀式の後、社員を代表され弔辞が読まれました。
途中からは声を詰まらせ涙ながらに読まれていました。とても慕われていたことがうかがえます。
本当に多くの皆さんから親しまれ、太陽のような存在だったんですね。

会葬案内の黙読がありました。

次になんと奥様の生前の肉声で、皆さんへの感謝の言葉が述べられました。


病気発症後、職場復帰に向けて一生懸命治療されていた時に復帰を社長に直談判されたこともあったそうです。そのくらいバイタリティーのある女性で、男性社員からも一目置かれていたようです。

そして、例の結婚式、披露宴のビデオ放映が始まりました。
お二人の幸せいっぱいの笑顔が広がっています。
控室でメークをしているところ、挙式の模様、披露宴での満面の笑みが次々に映し出されます。

一気に目頭が熱くなりました、自然に涙がこぼれ落ちます。
喪主の旦那様はハンカチで目を抑えたまま映像を見ることもできないご様子でした。
会場全体が感動に包まれました。もう皆涙が止まらなくなっていました。

式場のスタッフも全員泣いておられたと思います。

そして、最後に喪主のご挨拶が始まります。
「妻からはいろんなことを学ばせてもらいました。妻は病気が進むにつれ、歩くことができなくなり、寝返りをうったり、そのうち水を飲むことさえもできなくなっていきました。日常の当たり前のことができなくなっていく姿を見て、それは当たり前ではないんだということをわからせてもらいました。」

「私は二十数年葬儀の仕事に携わっていますが、喪主を務めるのは初めてのことです。大切な人をなくすことがこんなに辛いことなのか。こんなにも悲しいことなのか。・・・初めて知りました。」
「これからはこの経験を忘れずに生きていきたいと思います」

辛くて悲しいことだとお察しいたします。ただそれはあくまでも想像の域だけで、体験したことのない私には本当の意味で理解することはできていないと思います。

ふと、「もし、今妻に先立たれたら」と頭の中で考えてみましたが何も想像できませんでした。

K部長は人として素晴らしく、本当に芯の強い立派な方だと思いました。

たぶん僕だけではなく、ここに参列されたすべての人が、大きな感動を感じられたことと思います。

まだ51歳というあまりにも早すぎる旅立ちに悲しみは深いですが、天国で安らかにお眠りになることをお祈りいたします。(合掌)