31日の夕方になり、ようやく花粉症が治まってきました。やれやれです。
やはり「アレグラ」が効いたのかもしれません。
まあ、それはさておき今日の本題に入ります。


久留米にあります草苑さんを訪問しました。葬祭場です。

広大な敷地内には、大ホールが1つ中ホールが3つ小ホールが2つと合わせて6つの葬祭ホールがあります。
まるで一つの街のようにも見えます。
全て平屋建てでお客様の入り口は別になります。これは喪家様が重なったり間違って他の会場に入ることのないように考えられたそうです。
これは使用する立場から言いますととても大切なことだと思います。
小さなお子様がいらっしゃる場合などどうしても気を使います。
それが例えば、親族だけの空間であればかなり楽になることでしょう。

そして、この草苑はスタッフの動線も無駄なく考えられています。
平面図を見ますとちょうどブドウの房のような形になっています。
ちょうどこの枝の部分が通路や倉庫の裏方動線になっており、ブドウの実のところが式場というわけです。

最近の流れとしては、自宅のような感覚で使用していただくという発想のもと、和風の1軒屋風に作ったり、実際の1軒屋を改築して葬祭ホールに転用したりといわゆるビル型が減りつつあります。

しかしこの草苑さんは今から25年も前に、もうこのような施設を作られていたというから驚きです。

お客様の目線でものを考えられているのがよく伝わってきます。

祭壇の考え方も独自性が感じられます。
遺影写真も彫刻が施されたボックスに納められています。
そしてその横には、同様のボックスにモニターが仕込んであり、故人の方の在りし日の写真をスライドショウでご覧いただくという演出をされています。
先代の社長様かどなたかのアイデアで始まったそうです。

昨今では遺影写真をモニターで表示することはそれほど珍しいことではなくなりました。
ブラウン管テレビの時代からということですから、相当早い頃からこの演出をされていたということになります。時代を先取りされています。

もう1つ驚いたことがあります。
それは、昭和48年から社員の定年制を廃止されたとのことです。
以来40数年経過し、今も最高齢80歳代の方が元気に働いていらっしゃるそうです。
今日本は高齢化社会と言われ、高齢者の方々の働き場がいろいろと問題になっています。
こういった会社が増えれば、社会に携わりながら人生を謳歌できる人が増えるかもしれませんね。


余談かもしれませんが、大ホールは能の舞台の機能も兼ね備えられています。
このような葬祭場は僕は見たことがありません。
この遊びの部分をもっていらっしゃるところが素晴らしいと感じます。
完全に音楽ホールとしての機能を持って作られています。
年に1,2度は実際に能の舞台として使用されているそうです。
この他にも久留米市に何かと貢献されているとか、本当に地元を愛する企業さんだなと感じます。

本日はK部長さんからいろんなお話を聞くことができまして大変勉強になりました。
ありがとうございました。