スピードスケート女子500mで小平奈緒選手が金メダルに輝きました。
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今シーズンの成績から予想されていたとはいえ、そのプレッシャーの中でしっかりと結果を出すことは容易ではないと思います。

ソチ五輪で期待されながら5位に終わり、レース後「メダルがちらついた」という言葉に、滋賀県で古武術を教える高橋佳三さんが「順位やゴールの先にあることを考えた方が、力が生まれる」と助言したそうです。
「相手がいても、いなくても一緒」というのが高橋さんの信念なんだそうです。
 人間の潜在的な能力に目を奪われ、ソチ五輪後、年に一度は個人指導を受け、古武術の考えも練習に取り入れたそうです。オリンピック開催前に話題になっていたのが、一本歯のげたを履き、スケート姿勢で立つ、という独特のウオーミングアップです。
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体の軸が定まっていないと動きを維持できないそうで、あるとき、米国の五輪金メダリストが面白がって試してみたら、つんのめったという話があるそうです。

ここからが今日の本題です。
小平選手が滑走を終わった後、オリンピックレコードの記録に会場が沸きました。
会場の声援に手を振って答えていた時のことです。人差し指を口の前に立て「静かに」というポーズをしました。
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実はこの次のレースで韓国のイ・サンファ選手が滑るタイミングだったのです。

そしてイ・サンファ選手が滑走し、小平選手の記録に届かず、3連覇はなりませんでした。
レース後、泣きながらリンクをゆっくりと回るイ・サンファ選手にそっと寄り添い声をかけたのが小平選手でした。
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「私は今でもあなたのことを尊敬しています」と伝えたそうです。
するとサンファ選手も「私もあなたを誇りに思う」と応じたとのこと。美しい友情の瞬間でした。
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ただ残念だったのは、そのあとの優勝インタビューの時です。
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日本の某局の男性アナウンサーが「まさに獣のような滑りだったと思います」という表現を使ったことです。おそらく多くの方が「何?獣って?」と思ったのではないでしょうか。
小平さんは「獣かどうか分からないですけど」と苦笑いしながら「本当に躍動感あふれるレースができたと思います」とさらりと返しました。

巷では、この対応もまさに金メダル級だと評判を呼び、さらにまた小平さんの評価が上がったようです。
普段の所作も言動も素晴らしい選手だと思います。
よくスポーツの世界で「心技体」という言葉が使われますが、まさにすべてが揃っている選手です。
後進にもぜひ伝承していただきたいと思います。