先日の日曜日10日の午後、CBCラジオの「キスころ」という番組にMr.Childrenの桜井和寿さんがゲストで出演されていました。
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パーソナリティはお笑い芸人ダイノジの大谷ノブ彦さんです。

ファンとしては桜井くんの生の声を聞けるのはなかなか興味深いですね。 
たぶん聴取者の数が普段よりぐっと増えたのじゃないかと思います。

番組の中で興味深かったのが、「桜井さん本人がの自分の楽曲の中でお気に入りの曲は?」という質問でした。
すると桜井君ほぼ即答で「ロードムービーです」と。

それを聴いた時ちょっと驚きました。たぶん多くの方がそうだったんじゃないかと想像します。
なぜかと言うと、この曲はシングルカットもされてなく、幾多の大ヒット曲の陰に埋もれている感じの曲だからです。
それともう一つ僕の好きな曲の一つであるということです。

桜井君曰く、その理由は歌詞にあるそうです。
♬いびつなうねりを上げながら オートバイが走る
寝ぼけた君を乗せて ほんの少しだけ急いで
月明かりが誘う場所へ♬という歌いだしで始まります。
男女がバイクで疾走しているシーンです。

ただこの二人は何か問題を抱えているようです。
♬今も僕らに付きまとういくつかの問題
時の流れに少し身をゆだねてみよう
この路の上のどこかにあるはずのゴールライン
そんなビジョンを道連れにして♬

♬泣きながら君が見てた夢は 何を暗示してるの?
カラスが飛び交う空に モノクロに輝く虹
誰も笑っていやしない動物園♬
「モノクロに輝く虹」というくだりは不吉なことを暗示しています。
「誰も笑っていやしない動物園」という言葉にも不安な要素がたっぷりです。

そして
街灯が2秒後の未来を照らし オートバイが走る
等間隔で置かれた 闇を越える快楽に
また少しスピードを上げて
もう1つ次の未来へ♬
この「街灯が2秒後の未来を照らし オートバイが走る」このフレーズが一番のお気に入りのようで、これができた時はあまりのすばらしさに自分で自分のことを天才じゃないか、と思った。と笑っていました。
僕は歌詞の深い意味まで理解していなかったので、初めてああそういうことなのかと理解しました。
桜井君の歌詞は難しくて意味が深い言葉が多いです。

街灯が等間隔に並んでいます。そこをバイクで走ると光が当たり闇になりを繰り返されます。
街灯が当たる、つまり光が当たることを明るい未来と暗示しながらバイクを走らせています。
それが2秒後の未来という表現になっています。
結局のところこの歌詞の中では、問題は何も解決していません。
しかし、「もう一つ次の未来へ」と締めくくり、少し明るい希望を感じさせてくれます。

桜井君が対談の中で話していましたが、「対比」という言葉を使っていました。
例えば「幸せとは何か」と考えた時、人それぞれ違います。
部活終わりのたった一杯の水で「幸せ」を感じる人もいるでしょう。
それは思いっきり喉が渇いているからです。

つまり苦しいことや辛いことがあってその先に「幸せ」があるのだということです。
要は「対比」ということです。

バイクの男女も問題があるからこそ、その先に明るい未来があるんじゃないでしょうか(想像ですが)


「そんなお気に入りの曲がなぜシングルカットされなかったの?」という質問には「シングルカットの場合、曲ができた時点で決まるんです」「その段階では詩がついていないことがあるのでそうなってしまいます」・・はあーそうなんですね。メロディーができてそれに詩を付けていくという順番なんですね。
また、製作段階の時一つの曲で二通りの詩を考えるときがあり、自分で決めきれないときにメンバーに相談することがあるそうです。するとほとんどメンバーの意見は割れることなく一つに決まるそうです。やはり客観性が必要で、他人の評価はできてもなかなか自分のことはわからないというのが本音のようでした。

少し話が長くなってしましましたが、そういう裏話的なことが聞けたことが非常に良かったです。

この放送を聞いてみたい方は、radikoのタイムフリーで17日までなら聞くことができますよ。
http://radiko.jp/#!/timeshift  (90分ほど出演されていました)


以前ブログで書きましたが、この「ロードムービー 」はアルバム「Q」に収録されています。
02

僕の中で一番お気に入りのアルバムです。
9作目なので「Q」ということらしいのですが、真偽のほどはわかりません。
ファンの間でも人気があるようです。

ではロードムービーをどうぞ。


P.S 12月6日にアップした 「フォーク・クルセイダーズの思い出」の中のYouTubeの映像がリンクされていなかったようでしたが、修復しました。すみませんでした。