セ・パ共CSシリーズが終了し、日本シリーズの対戦チームが決定した。

パリーグは1位のソフトバンクが順当に勝ち進んだが、セリーグはなんと3位からDeNAが見事に阪神、広島を撃破してその権利を取ったのだ。
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今年のCSシリーズは非常に面白かった。
こんな下克上があるとは予想だにしていなかったので、野球ファンもさぞ盛り上がったことだろう。
日本シリーズもこれに負けないくらい盛り上がると良いのだが。
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ネットでちょっと面白いデータが出ていたので紹介したい。

CSはパは2004年からセは2007年からスタートしている。

そのCSでの各チームの通算成績がこれだ。(2016年まで)
(1)ファーストステージ (2)ファイナルステージ

<パ・リーグ>

日本ハム   22勝16敗0分 (1)5勝5敗 (2)17勝11敗
楽天      6勝4敗0分 (1)2勝0敗 (2)4勝4敗
ロッテ     18勝16敗0分 (1)8勝5敗 (2)10勝11敗
ソフトバンク  24勝27敗0分 (1)7勝6敗 (2)17勝21敗
西武      13勝18敗0分 (1)7勝11敗 (2)6勝7敗
オリックス   1勝4敗0分 (1)1勝4敗 (2)なし


<セ・リーグ>

中日   22勝14敗1分 (1)8勝3敗 (2)14勝11敗1分
広島   5勝5敗1分 (1)2勝1敗1分 (2)3勝4敗
ヤクルト 9勝9敗0分 (1)4勝5敗 (2)5勝4敗
巨人   19勝23敗1分 (1)6勝5敗 (2)13勝18敗1分
阪神   7勝10敗1分 (1)3勝10敗1分 (2)4勝0敗
DeNA  3勝4敗0分 (1)2勝1敗 (2)1勝3敗


まず驚くのがソフトバンクの成績だ、勝利数は多いが5割を割っている。

西武に至っては5つの負け越しでかなり苦戦している。

日本ハムだけが圧倒的な勝率を残している。


そしてセ・リーグだが、こちらも広島は5勝5敗の五分で、ファイナルステージでは負け越している。

阪神はファーストステージで7つも負け越している、阪神にとってはファーストステージが鬼門と言える。

また、あの巨人でさえも負け越している。

勝ち越しているのは中日だけと意外な結果だった。


今回DeNAが3番手から勝ち上がったことはすごいのだが、その要素が十分あるということではないか。

やはり勝負は下駄をはくまでわからないということなのか。


阪神は普通なら中止になってもおかしくないどろんこグランドで続行し不運にも負けてしまった。

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広島は1勝2敗の後2日間雨でゲームが流れた、ここで気分を変えていきたいところだったが、うまく投打がかみ合わなかった。4番の鈴木を怪我で欠いていたこともあるが、シーズン通してDeNAに負け越しているということがプレッシャーとして重くのしかかったのかもしれない。


パリーグファイナルステージでは楽天もソフトバンクに2連勝してあわやという場面があった。


今回のような下克上が起こると、必ずCSは理不尽ではないかという声が上がる。

確かに春から130数試合戦ってトップになったチームがリーグの代表になれないということはそのチーム関係者やファンにとってショックなことだと思う。


2007年中日が2位から1位の巨人を下して日本シリーズに進んだ年があった。

2010年には史上最大の下克上が起こった。ロッテがシーズン3位から日本シリーズへコマを進め、結局中日を下し日本一に輝いている。

その頃ルールが問題視され、結局シーズン1位チームに1勝のアドバンテージを与えるという変更がなされた。

しかし今年のDeNAはそのアドバンテージをもはねのけ1敗したあと4連勝し、勝ち抜けてしまった。


そもそもCSシリーズは「消化試合」をなくすことが目的だと思う。

昔は優勝が決まるとあとの試合は消化試合と言ってただこなすだけになる、観客もまばらな中行われていたと思う。最後の最後までもつれればいいが、早い時期に決まってしまうともう実質終わったような状態だ。


そうなると球団運営は大打撃だ。

球場にお客さんが来ないばかりかテレビ放送も当然スポンサーがつくわけがない。


そこへ行くと、この時期まで球場に多くのファンが集まってくれるということは経済効果としても大きいことだ。

先日など、試合をしてない横浜スタジアムが解放され熱心なファンが詰めかけて応援していた。


結論を言うと僕はCS大賛成である。

CSのルールには不公平はなく、長い期間ファンが楽しめることができるからだ。

結果として下位チームが勝ち上がったとしても、それはそういうルールだから仕方がない。


では3位までに入ればいいんだね。といわれるかもしれないが、CSは当然ながら上位チームが有利になっている。

過去3位から勝ち上がったチームがほとんどない、ということからしても明らかだ。


こんな10月の終盤になっても熱く盛り上がれることは、野球ファンのみならず球団やプロ野球機構にとっても喜ばしいことだろう。


プロスポーツはファンあってのものだと思う。

球場に足を運んでくれるファンは本当にありがたい存在である。

皆が楽しめるようなプロ野球であってほしいと思う。


ここまで書いてこんなことを言うのもなんだが、実はわたくし今プロ野球にはそれほど興味を持っていない。


面白いことに我が家では妻と娘の方がプロ野球には熱心だ。

我が家の野球ファンが「こんな大事な試合のテレビ放送がないなんてどうなってるの?」と不満を漏らしていた。

雨で日程がずれて難しいのかもしれないが、そのあたり何とかやりくりしてもらえると野球ファンは必ず見ただろうと思う。


野球界は間髪入れず、ドラフト会議があり、日本シリーズへと続く。

さて今年の日本シリーズはどんなドラマが待っていることやら。

7戦までもつれれば最高なのだが・・・