前回のボブ・ディラン「風に吹かれて」を世に知らしめるきっかけとなったのが、フォークグループ、ピーター・ポール&マリーの3人です。通称PPM(ピーピーエム)と呼ばれています。
そのPPMが1963年にリリースし、全米2位と大ヒットした「パフ」を紹介します。
彼らは、1961年にアメリカで結成され、ボブ・ディランとともに世界のフォーク界に最も影響を与えたと言われています。
彼らは、人種差別やベトナム戦争など、当時のアメリカ政府に対するメッセージ色が強く、プロテスタント・ソングなどとも呼ばれ、日本のフォークミュージシャンらにも大きな影響を与えました。
3人が織りなす美しいハーモニーのコーラスグループという印象が強いですね。
英語の歌詞の意味が分からないので、そんな当時は反戦かなのか何もわからずただ聴いていました。
1960年代はアメリカはベトナム戦争で多くの若者が犠牲となり、大きな社会問題になっていました。それに対し、フォークやロックといった若者文化を盾にして、政治家たちに抵抗したんですね。
当時の若者たちは、ものすごくエネルギッシュでパワーがありました。
その先鋒に立ったのが、PPMであり、ボブ・ディランやジョーン・バエズらも音楽活動を通して訴えていました。
紅一点のマリー・トラヴァースさんは2009年に白血病のためお亡くなりになられています。72歳でした。
さてグループ名のピーター・ポール&マリーですが、キリスト教圏のアメリカではポピュラーなファーストネームで日本でもおなじみかと思います。しかし、この名前はキリスト教でも特に知られた聖人3名のペトロ(ペテロ)、パウロ、マリアに由来する名前なんだそうです。メンバーのキリスト教信仰が強く反映されていますね。
「パフ」というのは、ドラゴンの名前です。少年ジャッキーとの交流と別れを描いていますが、戦争のため別れることとなったと反戦歌であるという説もあるようです。
曲を聴いている限りは、ほのぼのとしたイメージなのですが。
それではPPMで「パフ」をお聴きください。