舘祐司の気ままなブログ

2018年02月

仕事で福井にやってきました。

この冬の福井は記録的な大雪で大変な目にあっています。

先日もネットニュースで「雪を水路に捨てないでください」と自治体が呼び掛けていると話題になっていました。ただでさえ水路や川の水位が上がっているところに、雪をむやみに捨てられるとさらに増水し下手をすると決壊する恐れが出てきているようです。中にはマンホールのふたを開け、雪が投げ込まれているそうで下水があふれ出すと、とんでもないことになると警告していました。

滋賀県から福井県に入ると周りの景色が一変します。

サービスエリアでは山のように雪が集められていました。
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雪の壁は車の高さ以上にあります。
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福井のインターで高速道路から出ると、辺り一面真っ白です。
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そして福井市内はと言うと、所々で雪の山を見かけます。
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わかりますでしょうか、トラックの高さほど雪が積み上げられています。
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すごい雪の量です。あの大雪からすでに2週間経っているのにいまだにこの状態ということは、2週間前は相当大変なことになっていたのでしょう。
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しかし車が走る道路上はほぼ除雪が済んでいました。
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気をつけないと屋根から雪が落ちてきます。
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危ない危ない。

高速道路のサービスエリアで見かけました。
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除雪作業の情報がスマホで簡単に取れるというものです。

いろんなサービスを展開されていますね、ちょっと感心しました。

この「仙台ぐらし」は仙台の出版社荒蝦夷(あらえみし)が刊行する雑誌「仙台学」に2005年から2015年に渡り連載されたエッセイ集を集めた文庫本です。
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仙台で暮らしておられる伊坂氏ご本人があとがきでこう述べておられます。
当初、「エッセイに見せかけた作り話」 であればどうにかなるのでは、と引き受けたもののそれは甘い考えであったことがすぐに発覚し、結果的にはほとんどが実話を元に書くことになりました。〜

そういうことから、とても身近な話題が多く、それを伊坂氏の独特な感覚で面白おかしく描かれています。

伊坂氏の顔は仙台では売れているのだなあということもわかりますし、たまに声をかけられることで ご本人が少し意識過剰になっているということもニヤニヤしながら読みました。

2011年3月に東日本大震災が起こりました。
ちょうど1ヶ月経過した時期に、連載のエッセイを書かれています。
伊坂氏は仙台で暮らしておられますが、幸い大きな被害も受けずに 助かったそうです。
しかし精神的なダメージは大きく 、しばらく何をしたらいいのかもわからず、本棚の本は床に散乱したままの状態だったそうです。

そんな時、近くのお店に食料を買いに行くと、店員の方が並ぶ列を整理したり、「お一人様いくつまでです」などと懸命に働く姿を見て泣けてきたと書いておられます。また、遠方からボランティアで東北にきている人達の姿にも思わず泣けたそうです。

〜「大きな災害にあった人は、その影響で、急に泣きだしたり、怒りっぽくなったり、虚脱状態になったり、塞ぎ込んだりする」ということを後で聞くことになります。
「大きなショックを受け、情緒のバランスが崩れるということだろうか。人はそういう場合、感情をあっちこっちへと動かしながら、少しづつ、気持ちの天秤を元の位置に戻すのかもしれない」〜

そんな大変な体験を元に、「ブックモビール」という短編が生まれました。
移動図書館が元に書かれている被災地を舞台にしたお話です。
 
少し伊坂さんの人となりがうかがえるエッセイ集となっています。

 

毎朝、コーヒーを淹れて楽しんでいます。

たまたまボンタインコーヒーさんに勤めていた友人がいた関係からボンタインさんのコーヒー豆を使っています。
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購入する際に、豆をそこで挽いてもらったものを使っています。

ただ、時間が経つとともに香りがなくなっていくのが、以前から気になっていました。

そこで、淹れる直前に豆から挽いて飲んでみたいという衝動にかられ、コーヒーミルを購入してみました。
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ステンレスっぽいスマートな感じのデザインです。
15㎝ほどの長い取っ手がついていてそれを時計周りにぐるぐる回すのです。

さて、豆を投入します。
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ぐりぐりと豆が削れていく感触が手に伝わってきます。
回すこと5、6分くらいかかったでしょうか。
意外に時間がかかりました。結構腕もしんどくなってきます。
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削ったコーヒー豆の具合を見てみると、結構細かいです。
時間がかかったのもそれが理由だったのでしょう。
粗く削るか細かく削るかを調整する部分がありますが、最初だから程度がわかりません。
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お湯を注ぎ、ここからはいつも通りのルーティーンです。
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すると、いつもとはコーヒーの色がまったく違っていました。
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飲んでみると予想通り、いつもより苦みがきついです。正直失敗ですね。
同じ豆を使っても味が大きく変わることがわかりました。
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今回はお試しでやってみました。
削りの具合をもう少し荒くして、次回は臨もうかと思います。

スピードスケート女子500mで小平奈緒選手が金メダルに輝きました。
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今シーズンの成績から予想されていたとはいえ、そのプレッシャーの中でしっかりと結果を出すことは容易ではないと思います。

ソチ五輪で期待されながら5位に終わり、レース後「メダルがちらついた」という言葉に、滋賀県で古武術を教える高橋佳三さんが「順位やゴールの先にあることを考えた方が、力が生まれる」と助言したそうです。
「相手がいても、いなくても一緒」というのが高橋さんの信念なんだそうです。
 人間の潜在的な能力に目を奪われ、ソチ五輪後、年に一度は個人指導を受け、古武術の考えも練習に取り入れたそうです。オリンピック開催前に話題になっていたのが、一本歯のげたを履き、スケート姿勢で立つ、という独特のウオーミングアップです。
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体の軸が定まっていないと動きを維持できないそうで、あるとき、米国の五輪金メダリストが面白がって試してみたら、つんのめったという話があるそうです。

ここからが今日の本題です。
小平選手が滑走を終わった後、オリンピックレコードの記録に会場が沸きました。
会場の声援に手を振って答えていた時のことです。人差し指を口の前に立て「静かに」というポーズをしました。
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実はこの次のレースで韓国のイ・サンファ選手が滑るタイミングだったのです。

そしてイ・サンファ選手が滑走し、小平選手の記録に届かず、3連覇はなりませんでした。
レース後、泣きながらリンクをゆっくりと回るイ・サンファ選手にそっと寄り添い声をかけたのが小平選手でした。
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「私は今でもあなたのことを尊敬しています」と伝えたそうです。
するとサンファ選手も「私もあなたを誇りに思う」と応じたとのこと。美しい友情の瞬間でした。
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ただ残念だったのは、そのあとの優勝インタビューの時です。
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日本の某局の男性アナウンサーが「まさに獣のような滑りだったと思います」という表現を使ったことです。おそらく多くの方が「何?獣って?」と思ったのではないでしょうか。
小平さんは「獣かどうか分からないですけど」と苦笑いしながら「本当に躍動感あふれるレースができたと思います」とさらりと返しました。

巷では、この対応もまさに金メダル級だと評判を呼び、さらにまた小平さんの評価が上がったようです。
普段の所作も言動も素晴らしい選手だと思います。
よくスポーツの世界で「心技体」という言葉が使われますが、まさにすべてが揃っている選手です。
後進にもぜひ伝承していただきたいと思います。


昨日はおそらく日本中がこの話題で盛り上がったことだと思います。
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平昌オリンピック男子フィギアスケートのフリーで羽生選手が金メダル、宇野選手も銀メダルに輝き大きな感動をいただきました。

羽生選手は昨年大怪我をし出場することさえ危ぶまれたことから、奇跡の金メダルと言えます。
しかも66年ぶりのオリンピック連覇という大きな偉業を遂げました。

フリー演技を終えた後、羽生選手は大きな声で「勝った!」 と叫んでいたそうです。
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僕は右足を手で包み、その後リンクの氷に手を添えていたシーンがとても印象に残りました。
のちのインタビューで、よく耐えてくれた右足と氷に感謝していたそうです。
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夜のテレビ番組に羽生選手と宇野選手が出演されていました。
インタビューアーは松岡修造さんと織田信成さんでした。
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松岡さんから、「魔物」 という言葉について質問がありました。
すると、羽生選手は「前回ソチ五輪では最後魔物にやられましたが、今回はその魔物に救われました」 
よくオリンピックのような大きな大会では「魔物がいる 」と言われ、度々予期せぬことが起こります。

選手は皆大きなプレッシャーに耐えながら最高のパフォーマンスを求められます。
ほんの少し隙を見せたり、弱気な心が頭を擡げると「魔物」 に付け込まれるのです。

もう一つ、「捨」 という言葉について、とにかく金メダルを取るためにいろんなものを捨ててきた、ということでした。
本人しかわからない微妙な表現ではありますが、ストイックに「金 」だけを取るためにあらゆることを制限したり、最大限の努力をしてきたとのことでした。
ここまでは、羽生選手の並々ならぬ努力の結果がオリンピック連覇につながったということでインタビューが続いていました。


そして、もう1人のニューヒーロー、宇野選手に質問が変わりました。
「全く緊張しなかったです」 …「え?」…「この大舞台で?」
松岡さんも一瞬言葉に詰まったようです。
「オリンピックと言っても、いろんな試合の一つという風に思っています」
大物なんでしょうか?この人には魔物も寄り付かないのかもしれません。(笑)

「最終滑走で他の選手の演技を見ていましたし、点数もチェックしていました 」
「完璧なパフォーマンスができれば優勝もできると思っていました」
「だけど最初のジャンプでこけて、笑っちゃいました」 …(この場面で笑っちゃうとは?)
「それでそこからは自分の演技に集中しようと」 

羽生選手の熱い思いや金への執着などとは対象的な宇野選手には笑わせられました。

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何か、この2人の表情にも違いを感じますよね。

そこで松岡さんが出した言葉が「宇野昌磨」 改め「宇脳昌磨」。
異次元の人を見るような感覚になり、面白かったです。 

気が早いかもしれませんが、4年後は追う立場から追われる立場に変わります。
その時にも魔物が寄り付かないことを祈ります。
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