舘祐司の気ままなブログ

「オーガスタには、魔物が潜む」とよく言われる。

最終日、ジョーダン・スピース選手は12番でまさに魔物に襲われた。
池に2度も入れてしまうなんて信じられないことだ。

しかしその優勝争いとは別なところでもうひとつの奇跡が起こった。
史上初の歴史的なことだった。
これはどうしてもブログに残したいと思う。

   男子ゴルフのメジャー「マスターズ・トーナメント」の最終ラウンド(2016年4月10日)で、同じホールでホールインワンが3回もあった。16番ホールのパー3で、まずはアイルランドのシェーン・ローリー選手がホールインワンした。

その興奮冷めやらぬなか、今度はアメリカのデービス・ラブ選手の第1打がカップイン。パトロンの地鳴りのような大歓声が響き渡ったという。


そして3人目は南アフリカのルイ・ウェストヘーゼン選手だ。

7Iで放ったティショットはピン右約10mに落ちると、ボールは傾斜を転がった。

その先に別のボールがあった。先にティショットをした同組のJ.B.ホームズのボールがカップの右約1mに止まっていた。
これにぶつかると、ウェストヘーゼンのボールは勢いが殺され、軌道も変わってカップに吸い込まれた。
"歴史的瞬間"を目撃したパトロンたちを熱狂の渦に包んだ。
左下がりの傾斜が強い同ホールのグリーンで、カップも左に切られていた。

「どちらかのボールが、カップに入ったのは見えた」とウェストヘーゼン。それが自身のだと気づくと持っていたクラブを投げ両手を上げた。パトロンたちも立ち上がり、ジャンプして大歓声を送った。


 
   プロゴルファーのホールインワン確率は3756分の1程度と言われているそうで、同じ日に3人の選手がホールインワンする確率は530億分の1だという。隕石が人間を直撃する確率は100億分の1ほどだそうだから、それより珍しいということだそうだ。


マスターズでのホールインワンはここ4年間1度も出ていなかったのが、今回わずか20分ほどの時間に2回も出た。これを奇跡と呼ばずしてなんと呼ぼう。
この珍事は間違いなく永遠に語り継がれるであろう。
 



秀悟は外科医だ。先輩の紹介で当直医のアルバイトを引き受けていた。
この日はたまたま先輩から当直医を変わってくれないかと相談を受け、田所病院に向かった。

そして、事件は始まる。
ピエロの仮面をつけた強盗?なのか、得体の知れない男が人質をとって病院に籠城する。

人質は秀悟の他にこの病院の田所院長、看護師の東野と佐々木、そしてピエロ男がこの病院に来る前にコンビニで怪我を負わせここまで連れてきた女子大生の川崎愛美の5人だった。

病院の中で、不思議なことが次々に起こる。
秀悟はなんとか警察に通報しようと試みるが失敗に終わる。

気がつくと秀悟は愛美を必死に守ろうとしていた。
命を張ってピエロ男に立ち向かっていたのだ。

佐々木看護師が何者かに殺されてしまう。
そのうちに田所院長の秘密が徐々に明かされていく。
ピエロ男が単純強盗目的ではないことが少しずつ分かってくる。
果してピエロ男の真の目的とは?

朝までに全てが終わる…はずだった。

しかし、意外な結末が待っていた。……

非常にテンポよくストーリーが進んでいき、グイグイと引き込まれていき、一気に読めてしまう。
病院内という閉ざされた空間というシチュエーションがドキドキ感を盛り立てる。
また、ピエロ男の目的がよくわからないため、展開が読めないところも面白い。

最後のどんでん返しは見事に予測を裏切ってくれた。

ピエロ男の「仮面」の他にもう1つの「仮面」があった。

マスターズ最終日、逆転でイングランドのダニー・ウィレットが優勝した。
本人には失礼だが、「伏兵」という表現が使われている。 


振り返ってみよう。
初日、昨年の覇者ジョーダン・スピースが66で回り6アンダーで首位発進した。

2日目、スピースは2つ落とすが首位をキープ、1打差でマキロイが続く、マキロイはキャリア・グランドスラムがかかっている、この時点ではまだ十分に可能性があった。
3日目、そのマキロイに悲劇が襲いかかる、2オーバーまでスコアを落としやや優勝が厳しくなった。

首位は1つ落としたものの3アンダーで以前スピースがキープする。松山が健闘し首位と2打差の1アンダー3位とし、グリーンジャケットも見えてきた。

そして最終日、スピースは順調にスコアを伸ばしていく一時は2位に5打差をつけ独走かと思われた。そしていよいよサンデーバックナインに入る。10番、11番と連続ボギーを打つ、すると流れが一気に変わってしまう。続く12番パー3で池に2度打ち込みなんと「7」を打ってしまい、この3ホールで6打落としてしまう。「アンビリーバボー」とテレビコメンテーターが思わず絶句したと言う。
ここまでキープしてきた首位も初めてウィレットに交代した。

まさかの出来事であった。
この後、意地を見せ13、15番でバーディーを奪うが、ここまで、結局2位で終わった。

もちろん優勝したウィレット選手は素晴らしいゴルフをしたと思う、しかし最終日の9ホールまで首位をキープしたスピース選手はあの12番さえ…、という思いが強いと思う。

ボールを打つ前にスピースは何度も仕切り直しをしていた。タオルで手の汗を拭くためだ。解説の中島常幸氏がそれについて「やはり相当緊張していますね、プレッシャーもすごく影響していると思います」とコメントしていた。マスターズで3日間首位を保つことはそれだけで半端な精神力ではないのであろう。スピースは現在22歳である。それにしてはピンチでもほとんど顔に出ることなく態度にも表していなかった。
試合後本人が悔やんでいたのは12番で池に落とした後のショットだ。
信じられないダフりで池に打ち込んでしまった。ここを「5」で上がっていれば首位タイになっていた。

松山英樹選手はイーブンパー7位タイで終了した。これで昨年の5位に続き2年連続のベスト10以内である。首位とは5打差であった。

13番ではイーグルチャンスを取れず14、15番でバーディーチャンスに付けながら外したのが残念だった。
しかし、このメンバーでほとんど互角に戦っていたように見えた。
優勝が手の届くところまで来ていた。あともう1歩、何かが足らなかったのだろう。
その何かを求めてまた1年積み上げてほしいと思う。
 
世界ランキングベスト3のマキロイ、デイよりも上位という結果は、まぎれもない事実、これは自信になるであろう。
来年の松山英樹が楽しみになった、グリーンジャケットに袖を通す姿をぜひ見せてほしい。

非常にドラマチックな今年のマスターズだった。

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